仕事も街も、友達や親類も残し
愛する家族と南の島へ旅立とう
不安や恐怖から解放されて
平穏な暮らしをはじめよう
「温かいなぁ」
「幸せだなぁ」
笑顔があふれる
新天地での暮らしに期待を寄せながら
鼻歌交じりで引越しの荷物を解いていると・・・
地面が激しく揺れ
風が舞い
海がざわめく
慌ててテレビのスイッチを入れると
住み慣れたあの街は瓦礫の山となり
赤々と燃え盛る火の海に
仕事も街も、友達や親類もそこに居る
僕は生涯、笑えないかもしれない。
おわり
任務を遂行している使命感を持った人たちを信じよう
波に飲み込まれなかったこの街で暮らす皆を信じよう
残された街や命がもっと大きなものを救う日を信じよう
それでも地面が揺れ黒い煙が迫ってきたら・・・
命からがら家族を守ろう