熱く煮えたぎる黒い窯
多くの犠牲と共に徐々に冷めていった
目に見えぬ透き通った槍
多くの時間と共に少しずつ見えてきた
嘘や隠し事をゆっくり打ち明け
重い塊りは軽くなった
不安定なやじろべえ
いつの間にかダルマになった
バラバラになった思いと思惑
思いが強くて思惑は消えた
寒さに震た夜
暑さで眠れぬ夜になった
額の汗をぬぐいながら
汚れたタオルより真っ白なタオルが欲しいと思った
路頭に迷った二本足
路上に転がる積木を見つけた
積木を見つけた二本の手
また楽しそうに積み上げた
引き裂かれた小さな手
新しい大きな手に掴まった
鎖に繋がれた火を吹く野獣
天命をまっとうしこの世を去った
忘れていた大切なもの
いろいろ捨てたら大切なものだけが残った
曲がりくねった不便な道
壊れて離れて真っ直ぐになった
みんなの祈りは
みんなに届いた
それぞれがそれぞれの道を
ゆっくり歩き始めた
真っ直ぐに・・・